乗り物雑貨ブログ

乗って揺られて観て食べて

当たり屋には遭遇したくないものだ

当たり屋には遭遇したくないものだ。
しかし、今まで何度か遭遇してしまった。
 
■車対車
場所は倉敷、今から25年以上前、制限速度40キロの道で前を走る車がやけに遅い。後続車がクラクションを時折鳴らすものの、追い越し禁止の道路なので、どうしようもない。
 
後続車が、今まで時折鳴らしていたクラクションを鳴りっぱなしにしてきた。
思わずバックミラーで後続車を確認して、前方に目をやると、前を走っていた車がブレーキランプも点かず異常接近!,!!!
 
急ブレーキをかけるも、まずい!!  ぶつかったと思った。
ブレーキで沈み込んだフロントが戻った時、前の車との距離は、数センチくらいだった。前方の交差点信号は赤になっていた。
 
ああ、助かったと思った瞬間、そう言えば最近、会社にFAXが送信され、○○県ナンバーの車が当たり屋だと列記されていた。
 
これだ!  すぐナンバーを控えよとメモ用紙をとったが、信号は青、前の車は直進するそぶりから急ハンドルで左折してしまった。当然後続車も左折。
 
この当たり屋、2台で組んで、後続車がクラクションを鳴らし、被害者が後方に目をやった瞬間、信号を見計らっていた前走車がフルサイドブレーキで停止、被害者にオカマを掘らす手順なわけだ。
 
このケースは、どうにか免れた。この被害で脅迫され自殺を図った老夫婦もいたそうだ。
 
場所は北九州、今から35年以上前の夜、パチンコ屋の駐車スペースから出ようとバックギアをいれたところ、後ろにヘッドライトが見えるのでニュートラルに戻す。
 
すると、その車が私に向けてクラクションをプッと鳴らすので、ああ、このスペースに入りたいのかと、再びゆっくりバックしかけた瞬間、ガツンを別方向からきた車が後部バンパーにぶつかってきた。
私が車から降りると、先ほどクラクションを鳴らした車は、何事もなかったようにパチンコ屋の駐車場を出て行った。あの車なんだったのか?
 
当時、車の任意保険も入っていないし、警察への事故届けなど何も考えなかった。ぶつかってきた相手と翌日その自宅で会うこととした。
 
翌日、指定されたマンションに行ってみると、どうも雰囲気が怪しい。
部屋に入ると、ソファーの前に事故の相手と怪しい人物が、そして、私の座ったソファー後方には、ガラの悪そうな人が二人立っている。
 
これって、テレビでみる脅迫の場面じゃないか!
私の前に座っている怪しい人物が私にこう言った。
「事故を起こした○○さんは、首が痛いとか言っていない。○○くん(私)、事故の相手がいい人物でよかったな。そうでなければ、何百万円もお金がかかるとこだったよ」と
 
私は、軽い接触なのにこいつ何をふざけたことを言っているんだと思った。
 
怪しい人物は続けてこういった。
「○○さんの車は、最近全塗装したばかりなので、今回の事故で、もう一度全塗装をやらなければならない」
 
事故相手の車は、全塗装をしている気配もないし、双方、バンパーが少し傷が入っているだけなので、私がそれを言うと、私の後ろにいた人たちが私の胸ぐらを掴み、いまでも殴ってきそうな雰囲気となった。ヤバイ!!
 
結局、翌日の16時までに25万円を持ってくるよう脅迫された。
 
翌日、警察に行き、そのことを話すと、事故届けしていない私が悪い、そして脅迫といっても、何か身の危険をおびやかす事があったか?と聞かれるも、そんなもの脅迫とは言えないと軽くあしらわれた。
 
次に私が向かった先は、困ったことがあったら、いつでも相談に来いと言っていた、鈑金塗装屋の社長にだ。相談をするも、それは、お前が悪い、そんなものどうにもならないとと軽くにかわされた。
 
他人って頼りにならないものなんだなぁと、この時、初めて思った。
その後の人生でも、状況が悪くなるとうまくかわして逃げる人が多いものの、どんな状況でも最後まで逃げ出さない人にも出会った。
 
さて、話を戻すと、翌日16時前になっても何の解決策もなく、約束どおり相手のマンションには行かず、私は、実家に帰ってしまった。
 
実家に帰り事情を話した。
深夜、実家に事故相手方の怪しい人物から電話が入った。
 
「おまえ、逃げたな。おまえのアパートに若いものを行かせたが、おまえはおらず、約束も守ってない。俺は、全日本○○連合の○○だ。おまえがそういう気なら、今から○○組の若いものをおまえの実家に行かせるぞ!!」
 
結局、後日、ファミレスで25万円を払った。
事故の相手は、なぜか車に乗ってきてなく、歩いてファミレスに来たという。
 
後々考えてみると、実家での電話内容は明らかな脅迫なので、もし、私が警察に連絡を入れ、警察が動いているかもしれないと相手は逃走準備をしていたのかのしれない。
 
若い頃の苦い経験であった。
 
■車対人
場所は岡山、25年以上前、会社の同僚から、あそこは、ガラが悪いから車では通らない方がよいと言われていた道だが、その先に用事があるため仕方なく、徐行しなから走っていた。時刻は午後3時頃、私の車が通り過ぎた直前、バタッと後方で音がした。停止して後ろをみると子供が倒れている。
 
えっ!何も接触してないけどなと
こどもは倒れたまま動かない。助けに行こうと思った瞬間、会社の同僚の言葉が脳裏に走った。
 
これって子供を助けに行って、もし、子供の家(おそらくすぐ近く)まで連れていくと、子供は車に、はねられたと言って、またまた、ガラの悪い親父に脅迫されるって手順かい?
 
別に子供との接触があったわけでもないので、私は車から降りることなく、ゆっくりと走り去ろうとする。
バックミラーで子供の様子をみていると、私が走り去ろうとしたので、普通に立ち上がって脇道に帰って行く姿が見えた。
 
ああ、車から降りなくて良かった。
 
 
場所は岡山、今から6年前、田んぼ・水路かあり周りに人影もない道、先に見える広い道に出ようと、狭い脇道に入りかけるも、どうにか曲がれるそうだが、その先が広い道につながっているかどうか、勾配も会ってわからない。
 
別の道にしようかと迷っていると、かなり後ろの方から、どなり声が聞こえる。
何事かと思うと、散歩をしていたガラの悪そうな男が私に何か言っている。
 
どうも私の車が立ち往生しているので道を通れないという文句のようだ。
私は、バックするからとその男に伝え、バックギアをいれると、車後方の微妙な位置にその男は立っている。
 
これって、ゆっくりバックしても男がぶつかってくるんじゃないかと思い、バックするのを止めた。
 
男は、運転席側まできて、大声で怒鳴ってきた。
男が立っている場所は、私の車とガードレールの間、わずかな空間だ。
男は、この先は通り抜けできる、前にいけという。
 
男がガードレール側に寄って、車から離れたので、ミッションをDレンジにいれようとした瞬間、男がボンネットに飛び込むように倒れてきて、ついでにドアミラーを分からぬよう肘で前に倒し込んでしまった。
 
私は、前進するつもりであったが、ギアがPレンジからDレンジに行く途中にあるバックギアに入っているようで、車は、ほんのわずか動いたかどうかわからない程度だが、ブレーキを踏んだまま、バックギアのピーピー音が鳴っていた。
 
男は、「あいたたたたたたたた」と肘を抱え、「おまえバックしたな。ワシをひこうとしたな」と吠えまくり
 
で、110番に電話する。
 
その間、男は、事務所のものを呼ぼうか(暗にそれらしく想像させる言い回)、左手が当分使えそうにないので仕事ができない、その他諸々
 
私が言い返すと、これまた胸ぐらを掴んできて、殴ってきそうな気配を出してくる。
私は、わざと両手を下ろし、無抵抗とし、サングラスをかけた男の目をじっと見た。
 
胸ぐらを掴むだけでは、傷害罪にならない。もし、男が殴ってきたら、まさしく傷害届けもだせるわけだ。また、もし本当に殴ってくるなら、武道をやっていない人なら、殴る場所に視線が行くはずだ。
 
数十秒動きがなかったが、男は、胸ぐらから手を離した。
要するにわかっているわけだ。
 
少しして警察がやってきた。
それぞれわかれて事情聴取、男は、私に1メートル以上引きづられたど言っている。
私が、馬鹿な話と否定すると、男が私に向かってくるので警官がそれを制止
 
私は、警察に事情を話すが、警察はこう言った。
「相手が痛いと言っていれば、その痛みがあるかどうかは、本人以外わからないものですから警察でもどうしようもありません。相手と当人同士で示談してください」
これは、現場状況から明らかに当たり屋だと判断できるものの何も立証できないので・・・・・・ということ。
 
示談といっても男は、保険会社と話をすると一方的。
直接では、会話にならない。また、暴力団関係でもないことがわかり、一番たちの悪い部類だ。
 
さて、保険会社の担当者の話
「相手の男は、慣れていますね。数年前にも同じような保険請求が他の保険会社でもあったようです。しかし、何も立証できませんから」と
保険会社もそんなもの。
 
男は、最初の病院で全治1週間の診断書、その後、整骨院に行き、首まで痛みが出てきたとか、最終、保険会社指定の整形外科に6ヶ月通院?したらしく、保険金額は、合計120万円程支払われて示談となった。
 
この件で、私の損害は、保険が二等級下がり、2年程、保険料が少し高くなった。
 
最終示談では、保険会社から「相手は、あなたからの謝罪がない、連絡をくれといってますよ」と電話があった。
私は、「相手に謝罪する気持ちなどないし、連絡をいれるつもりもない」と答えた。
全員が当たり屋だと思っているわけだから当然の返答なわけだ。
 
その後、相手の男からも電話が入ってくることなどなかった。
 
最後に、今まで、あの時に別の対応ができていれば良かったなと思うことがあるのだが、テレビドラマのように完成しつくされた対応など突然の状況下では、悲しいかな浮かんでこない。
タイムマシンがあれば過去に戻って別方向への進展もあろうが、過去には戻れないわけだ。
 
私も人生において、あの時、別の対応をしていればと、思い起こす大きな分岐点があった。その時の判断が間違っていたと悔やんでも、取り戻すことはできない。
 
逆に現在を最大の分岐点として、将来に変化を起こすこともできるわけだ。
記事を書きながら、あたりまえの事に、初めて気づいたような気がする。